2006年11月25日

とても上品で親しみやすいケルティック・ウーマンの「クリスマス・セレブレーション」

ケルティック・ウーマンのセカンド・アルバム「クリスマス・セレブレーション」は前作アルバムを聴いた人もいない人もぜひ聴いて欲しい名品揃いのアルバムだ。

日本人にも馴染みのクリスマス関連曲から初めて聴く曲まで、どれも万人向きとも言える親しみ易く楽しい曲に仕上がっている。もちろん格調高いハーモニーや個々の歌手の素晴らしい歌声は前作以上に健在である。

ケルティック・ウーマンのアルバムを語るとき、忘れてならないのは音楽監督のデビッド・ダウンズの存在である。前作もこのアルバムも全ての編曲を担当している。
一見少年のように見える童顔の彼の編曲は大変すばらしい。ケルティック・ウーマンのメンバーはそれぞれが個別にアルバムを出しているソリスト達であり、彼女らのそれぞれの個性を最大限に生かした編曲が「ケルティック・ウーマン」というブランドの質をこれほどのものに高めている。彼こそ最大の功労者と言える。

具体例をあげよう。
前作「ケルティック・ウーマン」で私の最も好きな曲の一つがメイブの歌う「ダニー・ボーイ」である。コーラスをバックにアカペラで歌われるこの「ダニー・ボーイ」はこれまでに聴いたなかで最高のものだ。
当初私は、これはメイブの歌声が素晴らしいからだと思っていた。そこで彼女のソロアルバムで「ダニー・ボーイ」(曲名は「ベイラの朝」となっていて歌詞が異なる)が収録されている「銀色の海」を買って聴いてみたのだが、歌のあまりの凡庸さに愕然とした。
他の曲では良い歌もあるので声の問題ではない。明らかに編曲と音楽監督の違いだと思わずにいられなかった。
DVD「ケルティック・ウーマン」のなかでメイブ自身が言っている。
「ダニー・ボーイのアレンジが好き。何度も聴いてきた曲だから、時々その奥に秘められた純粋さが見えなくなるの。」
まさにこれ以上の純粋さは無いという名品に仕上がっている。
その他にも素敵な雰囲気を曲に与えている編曲の妙というのはすごいと思う。

次にそれぞれの歌手について私が感じたままを述べておきたい。

まず、私が一番好きなのがリサ。
何というか、彼女が一番女らしい。声がチャーミングである。(監督のデビッドはDVDの中でとても甘い声と評している)。人の声の温もりを一番感じる。
有名なYou Raise Me Upを歌っているのが彼女。DVDでは4人全員で歌っているが、ソロの方が圧倒的に良い。(実はこの曲は最初一体誰が歌っているのかなかなか判らなかった。リサと書いたが声をよく聴くと彼女特有の甘さが足りないように思う。もしかしたらジャケットの写真と同様に4人の合成された声なのかもしれない、ベースにリサの声を使ったものじゃないかとも思うのだ。)
前アルバムでは「Send me a song」が一番好き、この曲は音楽監督のデビッド・ダウンズの作曲でもある。今アルバムでは「クリスマス・ソング」が一番彼女らしい歌声で素敵だ。2児の母でもあるとは今回のアルバムの中で知った。

次にクロエ。まだ10代で、私の好きなニュージーランドの歌姫ヘイリーより多分1歳程若い。
声の美しさはヘイリーには及ばないが、歌は雰囲気があってヘイリーに勝る。
何というか、彼女が歌うと時間がゆっくり流れる・・・ような感じ。選曲も宗教曲が多いためそう感じるのかもしれない。
ソロアルバム「Walking in the Air」にはヴィヴァルディの四季の冬のテーマを使った「Rain」という曲がある。実は同じ旋律でヘイリーもアルバム「ピュア」で「River of Dreame」という歌を歌っている。この2つは全く違った雰囲気で甲乙つけがたい。どちらも良い曲だ。

次にダニーボーイを歌ったメイブ。
彼女は透明な声といったらいいだろうか。4人の中でも一番キーが高く、美しく透明な声の持ち主。DVDで歌っている姿を見るまでは、一番あどけない声のように聞こえるときがあったため、まだ若い女性だと思っていた。
ただ透明な声というのはある面冷たさに通じる。だから余計リサの声に温かみを感じるのだと思う。

最後にオーラ。
前作では残念ながら地味な印象しか残らなかった。DVDでもやけに地味に映っていた。(ドレスが地味だった。がインタビューではとてもお洒落だった)。だからソロアルバムは買わなかった。でも、今回のクリスマス曲のなかでは面目如実という感じで見事なソロを聴かせてくれた。
2曲目の「まぶねの中で」でのソロは、敬虔な歌声で感動させてくれた。慎み深く慈悲深い声とはこういう声のことを言うのだろう。

今回のクリスマス・セレブレーションは、最初の「オー・ホーリー・ナイト」をはじめ、4人が一人ずつ交互に歌い始めるスタイルが何曲かある。それを聴くと、確かに皆ソリストとしての力量と個性があることを感じる。しかも決して同じでない独特の雰囲気・声を持っている。
それがコーラスになっても美しさが崩れることがない。幸福なグループといえよう。

最後に、このアルバムにはこれまでに無いケルティック・ウーマンの可能性を教えてくれる曲がある。15番目の「レット・イット・スノー」だ。これはポップな明るく楽しい曲で、メンバーの意外な歌声が聞けて楽しい。そしてもっとこのような曲調の歌声を聴きたくなる。
クロエのお茶目な歌い方、オーラでさえこんなに明るく歌えるのかという感じである。


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posted by なっちゃん at 17:02| 静岡 ☁| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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