2006年12月09日

森麻季さんの生の歌声はCD以上に美しかった。そして姿も。

今日の午後2時、静岡グランシップ中ホール「大地」で「グランシップ&静響クラシックコンサートシリーズ」に森麻季さんが出演した。彼女のオフィシャルサイトで2週間前に知ったのでS席(3,000円は安い!当日会場は満員だった)を予約したが端の方しか空いてなかった。しかもメインは静岡交響楽団とチェンバロ奏者の方なので予めパンフレットに載っていた歌は1曲しかなく、ほんのちょっとの出演でしかないのかと心配でもあったが、しばらく県内での出演は無さそうなので、一目その生の歌声と姿に触れたいと思い妻と行くことにした。

静饗(とヤングオーケストラの合同:どうみても幼稚園児と思われるバイオリン奏者もいたのには会場も一瞬どよめいた)の演奏が終わり、チラシでは次にチェンバロ協奏曲になっていたが、舞台隅にそのチェンバロが置き去りのままヤングオーケストラのメンバーが抜けて室内楽編成に変わった。
そして、森麻季さんの登場である。おぉーーっ(@ @ 華やかなでしかも大人の落ち着いたドレスをまとって彼女が登場した。美しい!

CDジャケットの写真はNHKのトップランナーで見た素顔とは違って見える。美しいのは間違いないが、化粧(メイク)によって作られたものだと思う。変な言い方だが舞台の彼女は素顔が元になったいい顔をしている。前奏の間、客席の天井の方を見上げているような感じとうつむき加減に目を閉じていたりと曲に集中していくのが感じられる。こちらは一声も聞き漏らさまいと凝視している。
曲はモーツァルトの大ミサ曲から「Laudamus te」親しみやすいメロディとコロラトゥーラの聞かせどころのある曲。声の美しさはCDで聴く以上だと思った。何といい声だろう。一点の曇りなくどこまでも素直に通る声。実はコロラトゥーラというのは元来好きではなかった。テクニックに訴えるもので技能に感心しても感動することはなかった。それが、彼女の歌を聴いてからはとても気に入っている。技能は完璧であるが故に感心すること以上に心が伝わってくるからである。
歌い終わり、拍手しようとしかけて彼女が親しく指揮者に握手を求めたので一旦間をおいて、こちらに顔を向けてから拍手が起きた。妻も後で言ったのだが、気さくな感じの人という印象である。オーケストラにも自らお辞儀をして拍手する。謙虚な人なのだ。

で、続けて2曲目と思ったら引っ込んでしまいチェンバロが正面に移動した。次はチェンバロ協奏曲だ。え?もうこれで終了?そんなぁ(^^#まさかーと思った。プログラムにはあと2曲モーツァルトの作品が載っていたので、この後また出てくるのだろう、多分チェンバロも伴奏に加わって。実際そのその通りだった。

チェンバロ協奏曲では戸崎廣乃というチェンバロ奏者が出演した。小柄で可愛い感じの人だ。
チェンバロを生で聴いたのは初めてでピアノと比べるとずっと音が小さいので協奏曲で主役を演じるには小編成でなければ埋もれてしまうと思った。
大バッハの次男のC.P.E.バッハのこの曲は心地よく、おかげで半分居眠りさせてもらった。

ここで20分の休憩

席に戻ると、チェンバロは正面から左手に移動していた。やっぱり伴奏に使うんだと納得。で、なんと先ほどのソリストの戸崎廣乃が先ほどのドレスからオーケストラの一員のような服でチェンバロの席に着いた。プログラムの解説で彼女が通奏低音で多大な評価を得ていると書いてあった。伴奏者としても優れているようだ。

後半はドレスを着替えて再び森麻季さんの登場。こちらのドレスも素敵。
2曲目の ヴェスプレ(荘厳晩歌)ハ長調K.339~ラウダーテ・ドミヌム(主を讃えよ)は大変静かな美しい曲で声の美しさがそのまま曲の良し悪しになってしまうほど。これまで何人ものソプラノ歌手を聞いてきたけど森麻季さんはもっとも美しい声の一人だ。
余計なビブラートがかからないから大きな声を出しても心地よさが損なわれることがない。歌う姿を初めて目にして、口のあけ方にしても変に顔がゆがむことが無い。
これまで、オペラ歌手の結構すさまじい顔で発声するのを目にしていたので気にしてもいた。(※映画風に作ったオペラは音楽は別に撮るので歌手は結構小さな口しか開けないことがある)

3曲目 モテット「エクスルターテ・イウビラーテ」(踊れ,喜べ,幸いなる魂よ)K.165 も有名な曲。声の力強さが聞かせどころでもあり、このとき初めて会場一杯に響き渡る声量に感動させられた。コロラトゥーラの面目如実で、ああ、なんて上手いんだろう、いい声なんだろうとうっとりとして聴いていた。
途中曲の終わりかと思って拍手したのは田舎ならではの愛嬌と言うもの。
でも、そんなこと気にせず良いときは大いに拍手すべきなんだ。

この3曲で終わり。もっと聞きたいとも思ったが不満は無かった。美しい姿で素晴らしい声を聞かせてもらった。良い音楽を聞かせてもらった。良い時を過ごさせてもらったとの思いがする。
ぜひ、この3曲とも次回のCDに収録してもらいたいと思う。


posted by なっちゃん at 23:27| 静岡 ☔| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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